観音様の功徳は、その御名を称えれば、天災、人事に関するあらゆる難を除き、念ずれば、欲望や憎悪の心が和らぎ、礼拝供養すれば、財宝、地位などを得ると言われています。
そして、その時の求めに応じて、三十三の姿に変化すると言われています。
願う人が人間の女性で現れて欲しいと思えば、観音様は、人間の女性の姿で現れると言った感じで、その姿が三十三種類あるそうです。
平安時代後期に、この三十三と言う数に合わせて、三十三ヶ所観音巡礼が始められ、更に時代は不明ですが、白衣観音、延命観音などからなる三十三観音が生まれました。
中国の天台大師は、六道輪廻に苦しむ衆生に救いの手を差し伸べる六観音(宗派によっては、七観音)の功徳を説きました。
観音札所では、これら七種類の観音の内の一尊を本尊にしています。
ちなみに秩父札所では、六観音ですね。
観音様が三十三の姿があるのなら、なぜ、三十三観音ではなくて、七観音なのか?
と、いう疑問が出て来ます。
それは、札所の寺院が、三十三観音の成立の前に創設されているからと言われています。
秩父札所の各札所の本尊は、開帳の時の以外は、厨子に収められている為に普段は、見る事が出来ません。
菩薩には、観音様以外にも沢山いらっしゃいます。
有名なのはお地蔵様ですね。
お地蔵様は「地蔵菩薩」の略で、菩薩の中でも地獄に落ちた人達を救済するという最も厳しい試練に挑んでいる方です。
秩父札所にお地蔵様が沢山あるのは、お地蔵様が観音様と同じ菩薩の仲間だからですね。